HOME  >  出展案内  >  FABEX出展者インタビュー  >  FABEX出展社インタビュー 株式会社アクタ様

FABEX出展社インタビュー 株式会社アクタ様

2015年11月17日


5年ごとの製品化計画を徹底討議
「博多曲物」の伝統技術と最新テクノロジーで唯一無二の容器を生み出す

アクタは福岡市に連綿と伝わる伝統工芸「博多曲物」の製造を業(なりわい)とする柴田家がルーツ。1955(昭和30)年、弱冠23歳の柴田伊勢雄氏がプラスチック事業化を思い立ち、柴田産業有限会社を設立。1990年に社名を株式会社アクタに変更した。

元々「曲物」は、樹木など自然素材を原料とする器に耐久性をもたせるために考案・改良されてきたもの。江戸後期から柴田家に伝わる「博多曲物」の技術は、故伊勢雄氏から柴田伊智郎社長に「世の中にないものを作ってヒットさせる」アクタの理念として受け継がれ、親子二代にわたる60年の歴史の中で、独自開発の最新テクノロジーとの融合を図り、唯一無二の商品を生み出してきた。

今年4月「ファベックス2015」で発表した「和力(WAJIKARA)」もその一つ。
株式会社アクタ営業部岸陽介氏と、同グループ企業のエーシーシステムサービス株式会社ボード事業部の河波雄大氏に、同社の開発視点と製品の魅力を聞いた。
(聞き手:日本食糧新聞社 山田由紀子)


 (写真左より)
株式会社アクタ 営業部 岸 陽介 

エーシーシステムサービス株式会社 ボード事業部 河波 雄大 氏


 
5年ごとの製品コンセプト、第一弾は「ACTA NEW PRODUCTS」
 
当社は2005年に5年ごとの製品発表を決定しました。初回の05年~09年のコンセプトを「ACTA NEW PRODUCTS (アクタニュープロダクツ)」として、新機軸の商品を世に送り出すプロジェクトをスタートしました。たとえば、05年のテーマ「和の匠と洋の色感との融合」では、和の伝統美継承した質の高い容器デザインに、洋のモダンデザインを取り入れた革新的ディティールを持つウッド容器を開発・上市。さらに毎年新テーマで商品開発を行い、「オンデマンド容器」「MONOBOX」各シリーズを発表してきました。

次の10年~14年のコンセプトとして打ち出したのが「Stylish eco(スタイリッシュ エコ)」。上質で洗練されたデザインと経済性を兼ね備えた環境に優しい容器」という考え方から、製品の薄肉化、新素材の開発にも着手し使いやすく機能性に優れた環境配慮型の開発を実現。使い捨てとリユース機能を備えた「ワン折ハード」シリーズなど、アクタならではの製品開発から生まれた新容器を次々に発売し、惣菜、中食業界を中心としたお客さまにご提供してきました。(河波氏)


スプーンで食べやすい容器の開発にも注力している。
 


2015年、「和力(WAJIKARA)発表

そして今年、アクタ設立60周年という大きな節目に発表したのが「和力(WAJIKARA)」です。開発コンセプトは、技術×色彩×デザイン、さらに食文化、伝統文化、心、システムといった7つの要素からなる商品。アクタの前身である柴田産業がプラスチックの成形加工をスタートしたのが約52年前。その後折り箱を中心に商品開発を行ってきましたが、その枠にとらわれない新商品を開発しようということから始まりました。(岸氏)
 
普段は福岡と東京でTV会議を行いますが、ここぞという時には合宿も行い未来に向けたコンセプトや商品、ブランディングを決定します。コンセプトのすり合わせはグループディスカッションで行い、各自がプレゼンテーションで意見を述べ、最終的に社長がジャッジします。合宿には製造部・営業部で構成する開発会議のメンバーが参加します。2014年は約30人が大分県の湯布院の保養施設に泊まり込み、次期5年間の商品コンセプトについて議論を重ねました。

「和力」はこのとき柴田社長が提案したものです。初年度に打ち出す製品が本当に「桜」の柄でいいか、季節感は乗り越えられるか、白熱した議論の末に「桜で行こう!」と決定。他の容器メーカーに真似のできないものということで、九州を代表する有田焼作家「仁窯(じんがま)」窯主の小畑裕司氏に製作を依頼し、出来上がった器の柄をもとに、上質で存在感のあるプラスチック成形容器の開発に着手しました。(河波氏)
 
季節感を大事にする日本人にとって桜は春のもの。秋が旬のサンマを桜の花模様の器に盛り付けてお客に出す飲食店はまずありえない。しかし、発想を変えれば、外国人から見る桜は日本の象徴であり、日本の伝統美として受け取る可能性は大きいと思います。

海外でお弁当が流行ってきています。お総菜を盛り付けた「和力=桜柄の容器」が魅力ある商品として外国人に映るものにする。日本にしか作れない洋食器という情報発信を行う。伊万里、浮世絵、歌舞伎など伝統的な日本の芸術をもう一度アクタが訴求する。また、そうした視点で日本の固定概念を打破するいいタイミングではないか。柴田社長の指揮のもと、開発メンバー一丸となりプロジェクトに取り組みました。(岸氏)


日本の象徴でもある桜の図柄を大胆に打ち出した。



新商品発表の場がなぜFABEXなのか

アクタの新製品発表の場は、毎年4月に東京有明の東京ビッグサイトで開催される食品専門展「FABEX」と決まっています。FABEXは現在「ファベックス」と「デザート・スイーツ&ドリンク展」の併催展となっていますが、当社が初出展した「第1回 ファベックス1998」は単独開催で規模も小さかったそうです。一度も欠かさずに出展してきたのはファベックスの成長が惣菜、中食、外食業界の市場拡大とリンクしているというトップの判断によるもの。柴田社長は「ファベックスにはアクタが顧客とするエンドユーザーが多数来場する貴重な商談の場」といいます。

今回、出展ブースでは、本物の陶器プラスチックの容器(A-Style・桜柄)を並べ、美術館のようにリアリティを追求した展示を行いました。ブース訪問者数は3日間で約1000人。「非常によく再現されているね」という声、「こういうのが欲しかった」「驚いた、こんな商品が作れるのか」という言葉もいただきました。市場動向を分析し、ニーズを取り入れることも重要ですが、次のFABEXでアクタは何を出してくるのかといった来場者の期待にお応えできるか、責任感とプレッシャーが、わたしにとっては新製品開発への原動力になります。

日本は少子高齢化への対応に迫られてきましたが、2020年のオリンピック・パラリンピック開催という新たなビジネスの機運も高まっています。またそれ以前に、ホテルは満室、爆買いといった訪日客による経済効果で日本の状況は激変しています。当社はこれからの5年間を国内市場、訪日客向けのインバウンド需要双方をターゲットに、“アクタでなければできない商品開発”に取り組んでまいります。(河波氏)


株式会社アクタ
811-3105
福岡県古賀市鹿部335-1
TEL:092-943-3931  FAX:092-943-3981
ページのトップへ